鬼の絵本
![]() |
鬼ぞろぞろ 著者:舟崎 克彦,赤羽 末吉 |
「鬼ぞろぞろ」舟崎克彦・文 赤羽末吉・絵(偕成社)1978年8月発行.47p.1800円
「古今物語集」の中の、鬼の唾で姿を消されてしまった男の話を、もとにしたもの。
京の都で鬼の行列に出合い、鬼どもからつばをかけられた男は、透明人間になってしまいます。
男は、昼間にはもとの姿に戻して下さいと三条の六角堂で観音さまに一心にお祈りしながら、夜になると人の目に見えぬのを幸いに町に出て盗みを重ねます。
そんなある日、男は夢の中で「日がのぼり、はじめにあったもののいうことをきくがいい」という観音さまのお告げを聞き、おそろしげな牛飼いの後をついています。どうやら牛飼いの姿もまた人々には見えないらしく、男は大きな屋敷の中でふせっている姫君の前に連れて行かれます。
槌で姫を痛めつけろと言われた男は、始めは言われた通りにしますが、姫の哀れな声を聞いて、人間の心を取り戻し、もとの姿に戻ります。男は姫を救ったとして、跡取りに迎えられ、その後幸せに暮らしたということです…。
「鬼のうで」赤羽末吉(偕成社)1976年12月発行.46p.1400円
丹波の大江山で悪さをしていた酒呑童子という鬼を、侍の源頼光が退治した。ところが、頼光の知らぬ間に逃げた鬼の一匹が、都のはずれの羅生門に住みついて悪事をはたらいていた。そこで頼光の家来の渡辺綱が、鬼退治に乗り込んだ…。
切られた腕を取り返しにくる鬼との力と知恵比べの話。のみこまれそうなくらい巨大な鬼と綱とのたたかいのシーンの迫力に圧倒されました。
![]() |
酒呑童子 (日本の物語絵本) 著者:石倉 欣二,西本 鶏介,川村 たかし |
「酒呑童子」川村たかし・文 石倉欣二・絵(ポプラ社)2003年9月発行.41p.25×26㎝.1200円
丹波の国大江山に、酒呑童子とよばれる鬼がすんでいた。童子は都で暴れ、財宝を盗み、家をふみつぶし、姫ぎみをさらっていく。
業を煮やした帝は、源頼光を大将とした六人の豪傑に、酒呑童子の退治を命じた…。
その六人とは、大将の源頼光、三百人力の渡辺綱、鳥や動物のことばがわかる坂田公時(幼少名は金太郎)、水が平気の藤原保昌、火を使う碓井貞光、占いの名人卜部季武。
山伏の姿になった六人は、<鬼ころし>というふしぎな酒をもらい、鬼が城にのり込んでいきます。酒呑童子は、髪の毛に隠れたふくろうの忠告もきかず酔いつぶれ、ねむったところに火を放たれます…。
あとがきによると、よく知られている「酒呑童子」は、室町時代の「御伽草子」の物語の中のひとつなんだそうです。そして、この酒呑童子は、もとは山寺の小僧だった者が鬼として変身したものだったといわれています。

