映画「愛を読むひと」
「愛を読むひと」スティーヴン・ダルドリー監督.124分
原作は、出版当時ずいぶん話題になったベルンハルト・シュリンクの「朗読者」。読んだはずなのにどんな話だったかすっかり忘れているとはどうなのよ…と我ながら思うけれど、読んでいても読んでなくても忘れていても、いい映画でした。
1958年、ドイツ。15歳のマイケルは、学校帰り道に具合が悪くなり、助けてもらった21歳年上の女性ハンナと恋に落ちる。
一緒に過ごす時間の中で、マイケルはハンナから頼まれて本の朗読をするようになる。それを涙を流したり興奮したり…と喜んで聞くハンナ。ところがある日突然ハンナは、姿を消してしまう。
それから8年後、法学部の学生になったマイケルは、ゼミのために傍聴した裁判で、ナチスの戦犯として被告席に座るハンナを見る。ハンナは、不当な証言を受け入れて無期懲役となるが、それでも守りたかった“秘密”が、ハンナにはあった。
ハンナとの出会いから20年。マイケルは、ハンナとの思い出の「オデュッセイア」「犬を連れた奥さん」などの本を朗読したカセットテープを、刑に服すハンナに送り続ける…。
マイケル役のデビッド・クロスは、どう見ても15歳には見えないことはさておき…。
初めは一人暮らしで路面電車の車掌をしていることしか素性が明らかにされないハンナ。しかし、彼女が抱えていた秘密については、見ているうちに次第に気がついていきます。
裁判を傍聴していたマイケルが過去を思い出しハンナの秘密に気がついても、苦悩しながらもそれを口にしたり、彼女の罪を軽くするために動かなかったのは、不当な罪をかぶってまで隠そうとしたハンナの気持ちを尊重した彼の愛だったのではないかと感じたのですが、どうなんでしょう??
マイケルがハンナに乞われても手紙を出さなかった訳や、ハンナが最後に選んだ選択を、どう受け取るか見終わってからも、ぐるぐるぐるぐると考え続けました。
ラスト、マイケルがハンナが遺したものを裁判の証言者となった女性に届けにいった時、「彼女の秘密を知っても赦すつもりはない」と言ったところで、映画がきりりと締まった気がしました。
36歳から30年間にわたるヒロイン・ハンナを演じたケイト・ウィンスレットは、この作品でアカデミー最優秀主演女優賞を受賞。凄みを感じる演技でした。
重いし哀しい恋愛映画ですが、ぜひ見て欲しいです。
※「愛を読むひと」の公式サイトは、こちらから。
























