「青春の終わった日」清水眞砂子
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青春の終わった日――ひとつの自伝 著者:清水眞砂子 |
「青春の終わった日」清水眞砂子(洋泉社)2008年9月発行.238p.1800円
著者は、児童文学翻訳家(「ゲド戦記」シリーズを翻訳)・評論家として活躍されている清水眞砂子さん。彼女が、ご自分の幼少期から中学高校大学を越え、社会に出て5年目に、自分の道を見つけ、青春が終わったと自覚した日までを振り返った本です。
家庭状況から、新天地で子育てと考えたご両親は、北朝鮮に渡り、清水さんはそこで生まれます。戦後の大変な引き揚げ時には、まだ幼く、切れ切れにしか覚えていないということで、ひとまわり年が違うお姉さまに聞いて、その記憶の隙間を埋めています。
八人きょうだいの下から二番目という清水さんは、戦後の貧しい生活で、家族みんな働きづめだったと言いますが、両親やきょうだいから愛情をもらい育っていきます。それでも、はたから見ると優等生だった彼女の心の中では、葛藤を繰り返す思春期だったと言います。
昨年、清水さんの講演を聞く機会に恵まれ、その凛としたお姿がとても素敵で、自分もあんな風に年齢を重ねることができればなぁと、憧れのまなざしでお話を聞かせていただきました。
その時に、この本のことにも触れられて、“私たちは一人でいることをマイナスと考える傾向があるけれど、それは決してマイナスなことではない。一人でいた時間が今の自分をつくりあげてきたと思っている”というお話をされていました。
まさに、その言葉通りの内容です。いつも真摯にものごとに向き合い、自分で考え悩みながら自分の道を見つけてきた一人の女性の青春記になっています。
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