■ こどものとも 2008年11月号(通巻632号)
「クモのつな」さくまゆみこ訳 斎藤隆夫・画(福音館書店)32p.26×19㎝.410円
昔々、日照りの日が長く続き、大地から緑が消えました。動物たちも食べ物が手に入らず、やせ衰えていく中、クモだけは元気でピンピンしていました。
ノウサギがそのわけをたずねると、みんなには秘密だよと言って、1本の木の下に連れていってくれました。そこで、“”おかあさーん、おかあさん!やってきたのはぼくですよ。つなをおろしてくださいな”と歌うと、するするとつなが降りてきて、木の上に登ると、そこにはごちそうがいっぱい。おなかいっぱい、喜んで帰ったノウサギが、内緒だと言われたことも忘れて、みんなに話してしまいます。
その晩、カメとヤマアラシと、ヒョウと、ゾウと、ラクダが、木の下で歌を歌うと、つなが降りてきました。みんなで押し合いへしあい大騒ぎをしていると、クモが目を覚まし急いで歌いました。“おかあさーん、おかあさん!のぼっていくのはぼくじゃない。つなをきってくださいな”。
クモのおかあさんが、つなをぶつっと切ったので、動物たちはみんな落ちてしまいました…。
西アフリカ・シエラレオネに伝わる昔話。ヒョウの斑点、ラクダのこぶ、ヤマアラシのトゲ、カメの甲羅、ゾウの鼻、ノウサギが穴でくらしている訳…と、動物たちのすがた形の由来話になっています。
実は、この国の名前もどこにあるのかも知らなかったのですが…。
アフリカ西部にある、シエラレオネ共和国。奴隷貿易で、イギリス、カナダ、西インド諸島に連行された黒人の子孫たちが戻ってきてつくった小さな国で、ギニア、リベリアに隣接しています。1991年~2002年まで、ダイアモンド鉱山の支配権をめぐって内戦が起き、今でも5歳まで生きられない子どもの数が世界で最も多い国なんだそうです。
■ かがくのとも 2008年11月号(通巻476号)
「でんちゅう」野坂勇作・作(福音館書店)28p.23×25㎝.410円
街路灯に標識、看板、電気の線に電話線、変圧器…。1本の電柱には、下から上までいろいろな働きをするたくさんのものがついています。
毎日、目にしているのにもかかわらず、意外に知らなかった電柱のコト。この本を読んだ後、近所の電柱にはどんなものがついているか、親子でゆっくりと眺めてみるのもいいでしょう。
■ たくさんのふしぎ 2008年11月号(通巻284号)
「メコン-源流をもとめて-」鎌澤久也・文・写真(福音館書店)40p.25×19㎝.700円
まるで紙上で見る「世界・ふしぎ発見!」。
全長4200km、日本列島のおよそ1.5倍もあるというメコン川。その大河を、河口から源流までたどっていく写真絵本です。
人々の生活に密着した川は、“メコン川”から“瀾滄江”と名前が変わってもつながっていき、やがて標高4800メートルまで上がったところにチョロチョロと流れ出る源流に出会います。広大な川は、ここからはじまっているんだと感慨深いラストでした。