世界の絵本・サハリン
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ヌーチェの水おけ 著者:神沢 利子 |
主人公となるのは、北国に住む男の子ヌーチェ。まだちびっこのヌーチェが、ひとりでマスを捕りに行く時も、あざらしを捕りにいく時にも、かあさんは亡くなったとうさんがつくった水おけを持たせてくれました。その水おけのおかげで見事に獲物を得て、かあさんのもとに持って帰ることができたのです…。
作者は、幼少期をサハリンで過ごされた神沢利子さん。神沢さんのあとがきによると、“オロッコの子どもヌーチェの物語”となっています。
オロッコとは、サハリンに住む先住民族のこと(現在は、ウィルタと呼ばれています)。トナカイ牧畜や狩猟、漁労を生業とし、木の幹を組んだものを柱とし外部を毛皮で覆った円錐形の住まいで暮らしていたそうで、それは赤羽末吉さんの絵からも読み取ることができます。
赤羽さんの描くヌーチェは、勇ましさの中にも少年のかわいらしさがあります。(登場するクマも愛らしい…)。
1959年雑誌「母の友」に「ヌーチェの水おけ」を発表した際、当時編集者だった松居直氏に、そのテーマを継続するようすすめられ、そこから「ちびっこカムのぼうけん」と「ヌーチェのぼうけん」が生まれたそうです。
「ヌーチェの水おけ」神沢利子・文 赤羽末吉・絵(ポプラ社)1970年8月発行.32p.25㎝.1000円
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ちびっこカムのぼうけん (新・名作の愛蔵版) 著者:山田 三郎,神沢 利子 |
北の果てに住むカムは、かあさんの病気を直すイノチノクサを見つけるために火の山へとむかいます。火の山にはおそろしい大男のガムリイがいて、それをとりにいった人は、今まで誰一人として戻ってきませんでした。カムのとうさんもガムリイにはじきとばされ、北の海のシロクジラにかえられてしまったといいます。カムは火の山でガムリイから指輪を奪い、イノチノクサを採った後、とうさんの行方をさがしにいきます…。
あとがきによると、この物語の舞台は、ロシアのカムチャッカなんだそうです。カムチャッカは、サハリンのオホーツク海を隔てた対岸にあたります。カムチャッカには、ガムリイの伝説があり、火山群があるそうです。そして物語に登場するトリブラチー三兄弟の岩も実在するそうです。古びることなく、今読んでもおもしろいですよ。
「ちびっこカムのぼうけん」神沢利子・作 山田三郎・絵(理論社)1999年3月発行.236p.1200円
神沢さんの原風景は、少女時代を過ごした樺太にあったといいます。
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「飛ぶ教室(2005秋 №3)」2005年10月発行.207p.1000円


















